2011年10月19日水曜日

骨髄異形成症候群と診断されました

さん

骨髄異形成症候群と診断されました

小細胞の肺がんと診断され抗がん剤で治療してきましたが、血小板減少の為検査した結果、骨髄異形成症候群と診断され現在輸血とビタミン剤で治療中です。現在父は、64才です。何とか回復してほしいと願っており治療方法等教えて頂きたくよろしくお願い致します。

さん
「骨髄異形成症候群(以下「MDS」という)」は、そのタイプ(=病態)とは別に、「原因不明」で発症したのか、それとも「因果関係」が少なからず認められる原因によって発症したのかによっても治療の可能性や治療方法が判断されます。
(その発症に因果関係が認められる原因によって発症したMDSを「二次性MDS」といいます。治療は原因不明のMDSよりも困難となる場合があります。)
「因果関係」についてですが、過去の「化学療法(=抗がん剤)」「放射線療法」の有無が現在考えられる最大の発症因子です。
「小細胞性肺がん」により、抗がん剤を使用していた(使用中?)とのことですので、お父様の場合「二次性MDS」の可能性があると思われます。(原因不明MDSの場合「血小板のみ減少」の例は症例としては少ないです。)
血小板のみの減少であることを前提としてお話ししますと、今の治療(「血小板輸血」+「分化誘導療法」)はいい選択だと思います。
「分化誘導療法(=ビタミンK、ビタミンD)」は有効な例も報告されています。これは異形細胞を自然に消滅させようとするもので副作用もほとんどありません。(ただし、MDS治療としては健康保険適用外となります。)
MDS自体が「原因不明にせよ二次性にせよ」難病に指定されていることからも、現実に治癒には難しいものがあります。
MDSの根治には「骨髄移植しかない」と前に回答された方もおっしゃってあり、それはそうですが、年齢的なものや体力的なこと等を考慮してでしか責任を持ってお答えできませんし、主治医はそうされて今の治療法を選んであるのだと思います。
今は「対症療法(=根治目的ではなく、今の症状を和らげ今後起こりうる症状を抑える)」でよろしいかと思います。
それよりも「小細胞性肺がん」の化学療法中で、もし治療に起因する「二次性MDS」であるとしたら、その化学療法が中断されることの方が心配です。この辺りも是非、主治医と相談されてください。お大事に…。

さん
骨髄異形成症候群は出てきた症状に対する治療を行いますが、根治するとなると骨髄移植しか治療法がないのが現状です。

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