肝がん治療のTACE後の胃痛や心か部痛はなぜ注意すべきなのでしょうか?
さん
TACE療法というのは、肝動脈から抗がん剤を含んだスポンジ状の物を
流し、肝がんにこれを詰める治療方法です。
肝臓がんは、血流が遮断される効果に加え、抗がん剤の作用もあって、
壊死するという原理です。
しかし、血管から詰め物を流すという治療であるが故、時に、この詰め物が
肝動脈を逆流して別の血管に流れこむことが起こります。その場合、
胃?十二指腸動脈であったり脾動脈であったりするのですが、結果として、
胃や十二指腸、脾臓などが壊死に陥る危険性があります。
つまり、TACE後に胃痛や心か部痛に注意するのは、この機序によって
胃や十二指腸に塞栓が起きる危険性を考慮してのことです。もし、
壊死を起こしたなら、それに対して治療を早急に行わないといけないからです。
さん
塞栓や抗がん剤によって
腫瘍や肝実質が壊死
それに伴う痛みがでたり
ひどい場合には破裂し出血することも考えられます。