2011年11月9日水曜日

胃を摘出した人の食事について

さん

胃を摘出した人の食事について

ご覧いただきありがとうございます。質問したい内容は『胃を全摘出した人の食事内容』についてです。

昨年度末、母親が胃がんだということがわかり、胃を全摘出しました。手術前は56キロあった体重も手術後は45キロ。退院後3ヶ月で43キロに落ちてしまい、転移もなく完治?したのですが外見はげっそりしてしまいました。

病院からの食事アドバイス?にだいたい従って食事を作っているのですがこれだけやせていくとかなり不安です。本人曰く『食べるとゲップみたいのがこみ上げてくるから少ししか食べれない』といいます。
毎日おかゆ少しとおかず2~3品ほんの少し。
母は82歳です。手術前はよくハイキングなど行っていて足腰もつよいほうだったはずなのですが、今は杖をついて歩かなければならないほど体力がなくなってしまいました。長生きしてほしいという重いから手術を勧めたのですが逆にしなければよかったのかなと思ってしまうほどです。

今はまず食べさせて体力を回復させてあげたいのですがどのような食事など作ればいいのでしょうか?
食事のほかにフルーツ+果汁100%ジュース+ヨーグルトなど出していますが他に体重を増やしてあげれるようなことはありますか?
アドバイスよろしくお願いします。長文失礼しました。

さん
胃を切るということは、食べたものを一旦貯めおき、その中で消化をさせる働きがなくなったことだとお考え下さい。
胃の中で食物を貯める部分がないわけですので、一度に食べれる食事量が減るのは仕方がないことです。
食後のゲップは、食物と一緒に空気も飲み込みますので、貯め置く場所がなく、また胃の口部分の筋肉(フタの役割をします)も切っているので仕方がありません。
現在のお母様の症状は胃を全摘されたばかりの患者さんが、ほとんど皆さん体験する辛い経過地点です。
然し徐々に切除した身体になれてくれば、これらの症状は改善してゆくので、今は辛いでしょうがどうかあきらめずに頑張ってください。

アドバイスとしては、おそらく病院でも説明されたかと思いますが、食事回数を一日6回ほどに増やし、副食をカロリーの高めのものにするというのが一番かと思います。
ただし、油分が強いもの、肉類などは胃を切った方には少少辛い食料品です。
乳性や植物性蛋白質のもののほうが身体にも、年齢的な食事の好みからもよろしいかと思います。
一回の食事で無理にたくさん食べる必要はありません(というか無理です)。回数を増やしすこしづつ食べるのが一番です。
胃を切った方は食べ物がダイレクトに腸へ流れてゆくので、そのためにおかゆややわらかい品を…という方が多いですが、租借が少なくてすむ食事というのも、おなかにやさしそうですが、実は以外によくないものなのですよ。
租借するということは、口内からも分泌される消化酵素を利用して食べ物を消化させる役割をになっています。
ゆっくりかんで食べられる食事のほうが、実は消化の補助をしやすいのです。
かんで食べるということで脳に刺激を与えますし、食じをしているという満足感を持てます。
歯が丈夫な方なのでしたら、余りやわらかいもの?おなかにやさしいものにこだわらず、以前よりお好きでよく食べられていた品を、やや少なめ盛りで食べる…というほうがいいのではないでしょうか。
一人だけ違う食事…というのも疎外感があり寂しいものですし。
少ししか入らなくても、食べたものは胃にたまることなくすぐ流れてゆくので、時間を置けば食べることは可能です。
朝食後、午前のおやつ、昼食、午後のおやつ、夕食、夕食後のおやつなど時間を置いて少しづつ食べるのをお奨めします。
無論一人ではなく、質問者様や他のご家族、お友達と一緒におしゃべりしながら楽しく食べること。
一人だけおやつを食べてても楽しいもの、美味しいものではないですよ。

お母様は今食べることが怖い時期なのかもしれません。
全摘後のかたは、亜全摘のかたより手術後の食生活の変化がおおきく、またダンピング症候群などの副作用も起りやすい為、食事に対し非常にナーバスになられる方が多いです。
胃切後半年ほどですし、無理に食べさせるより、まずは楽しく食べていただくこと、食べることに慣れてゆくことのほうが大切な時期なのでは…とも思います。

如何しても早急に体重増加をしてほしいという場合でしたら、病院で処方される高カロリーの飲み物などを食事の代用として摂取されることもお奨めします。
最近は好みのフレーバーをつけるなどして、美味しく飲めるようになっているようです。
高カロリーの代用食品は普通の薬局などでもあるようですが、保険適応が効くので病院処方のほうが価格的にもお安いかと思います。

お母様へ対する質問者様の思いやお人柄が感じられ、とても感動しております。
当方の意見が少しでもお役に立てれば幸いです。

さん
私は、昨年10月に胃癌で、全摘しました。
私の場合、17キロくらい痩せました。
まあ、もとが太りすぎてたので、今がベスト体重くらいなんですが?

食事は、何回食べてますか?
病院では、10時、15時、20時と3回の間食入れて、
1日6回でした。私は、今、間食入れて、4~5回くらい食べてます。
人によっては、10回くらい分けて食べてる人もいるとか??
あとダンピングを防ぐために、ゆっくり食べるとか、30回以上噛むとか言われてるけど、
もとが早く食いの私は、これが面倒で、つい、油断して早く食いすると、調子悪くなることがあります。

さん
ご本人も、ご家族の方も大変ですね。お察しいたします。
まず、胃の摘出手術後の合併症に「ダンピング症候群」というのがあります。

「早期ダンピング症候群」は食後に悪心(吐き気)、冷や汗、動悸、脱力感、腹痛、下痢…などが見られます。
これは食物が急激に腸内に入るのが原因と考えられています。
この場合は、1回の食事は少量(何回かに分けて1食分を摂る×3食分)にし、低脂肪食が勧められます。

「後期ダンピング症候群」は食中?食後に低血糖状態になるもので、やはり食事の摂取方法は↑と同様で、糖分の補給を行います。

ただ、お母様はご高齢ですので、あまり気にしすぎず、お母様の食べたい物を数回に分けて、少量ずつ摂取して頂いてもいいように思います。ただ、詳しい状態が私には解りかねますので、ドクターとご相談の上、工夫してあげて下さい。

それから、下半身の筋力が低下したからといって、外出や運動をしなくなるとドンドン筋力が落ちてしまいます。
お風呂で出来る運動では、浴槽に浸かった状態で、片膝を立て、反対の足で浴槽の壁に足の裏を押し付けます。このとき太ももの筋肉に力が入っている事を意識しながら10までカウントします。10までカウントしたら反対の足で同じように行います。
これを3セット~5セット(決して無理をしない程度)行います。
もう一つの方法は、仰向けに寝て、片膝を立て、伸ばしている方の足を15~20cmほど浮かせて10までカウント。この時も先ほどと同様に太ももに力が入っている事を意識しながら行います。これも3~5セット(無理しない程度)行います。
この体操はお布団の中でも出来ますので、就寝時又は起床時にやってもらってもいいでしょう。筋力が戻ってくれば布団を着たままで行います。(布団がいい負荷になります)

文章で体操の説明はとても難しいですね。
他にも色んな体操がありますので、お母様の体力に合わせて行うといいでしょう。
私的には、筋力を付ける体操は自覚できる効果が見えてくるまで、毎日やっても最低でも2ヶ月はかかると思っています。
効果が出ないと諦めずに、根気よく続けて頂く事が大切です。
どんな体操でも、絶対無理しないように行って下さい。

お大事になさってください。

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