アロマターゼ阻害薬は閉経前乳がんには効果はないのでしょうか?
私は薬学部の学生なのですが、わからないことがあります。
アロマターゼ阻害薬は『閉経後』乳がんにのみ使われているようですが『閉経前』乳がんには効果はないのでしょうか?
閉経前の卵巣でのエストロゲン合成にもアロマターゼは関っていますよね?
またLH-RH誘導体投与による治療は閉経後乳がんには効果はありませんか?
作用機序を考えると、閉経後も副腎の性ホルモン合成を抑制して結果的にエストロゲン分泌は抑制されると思うのですが?
専門知識をお持ちの方がいらっしゃいましたらお願いいたします。
さん
閉経後の女性のかたのエストロゲンは主に脂肪細胞で生成されています。閉経前のかたは主に卵巣から出てきているので
脂肪細胞でのエストロゲン合成を阻害するアロマターゼ阻害薬は閉経前の方のエストロゲンは阻害できない(相対的な量が少ないため)ことになります。効果が無いわけではないですが、効き目は有意な差がないため保険でも承認されていないと考えます。
LH-RH誘導体(ゴセレリン)は以前は乳癌手術後に卵巣摘出を行っていたのを考えると非常に有効な薬です。
前述したように閉経後はエストロゲンは脂肪細胞により主に生成されるのでゴセレリンを投与してもエストロゲン生成阻害には結びつかないのが理由と考えます。 勉強頑張ってください。