卵巣腫瘍の腫瘍マーカーについて
CA19-9が151 CA12-5が37でした。いずれも基準値超えました。CA19-9は皮様のう腫だと高値を示すから大丈夫だろうと
言われましたが高値すぎませんか?このマーカーはすい臓がんや胃がんなど消化器系のがんでも高値を示すと聞いてるので、そっちがやばいんでないかと心配になってきました。同じ皮様のう腫の方で、これだけ高値を示した人っておられますか。高値ってどの程度言うのでしょう
さん
失礼ですが、過去の質問を読ませて頂きました。そこでまとめてお答えをしたいと訂正させて頂きます。
まず、癌についてですが、癌はウイルスによって起こる病気ではありません。
卵巣腫瘍と一時的な卵巣の腫脹は紛らわしいものですが、その為の各種検査です。
また黄体とは女性ホルモンのことで、卵巣から分泌される女性ホルモンの妊娠に関わる大切なホルモンのことです。
また癌は、SEXの相手や妊娠の先、後を問いません。遺伝的に「癌の家系」というのは多少リスクが上がりますが、若くして悪性の卵巣腫瘍はなかなか考えにくく、卵巣のう腫との鑑別の為の検査かと思われます。
腫瘍マーカーは細胞自身が作り出しているか、腫瘍がからだの中にあることによって作られる物質で、この物質を測ることにより癌の診断の補助や、病期の予測、経過観察、治療効果の判定などに利用できるものをいいます。残念ながら、現在のところ癌を確実に早期診断できるマーカーはほとんどありません。かなり鋭敏なマーカーでも早期癌に対する陽性率は20~30%しかありません。また、癌でなくても上がる場合もかなりありますので、過信するのは禁物です。
不正出血とマーカーの関係はほとんどありません。ほとんどのマーカーは血液中の成分を計ります。成分が異なるからです。もちろん紛らわしい結果が出る事もあります。
CA125は卵巣がん患者血清中に高頻度かつ高濃度に存在しています。このことから卵巣がんのマーカーとして注目され、卵巣がんの診断、治療効果の判定、病態の把握などに利用されています。
しかしながら、CA125の癌の場合はカットオフ値を55U/mlと一般的にはされており、決して高い値だとは思われません。
CA19-9は100を超えていますので要経過観察です。しかし、これらの検査はご指摘の通り、消化器系でも高い値を示す事があります。この2つを検査したのは子宮内膜性嚢腫だと、共に50%前後の高い陽性率となりますが、その値は100U/ml以下の場合が多いです。婦人科ではこの点を利用してCA19-9及びCA125を子宮内膜症等のモニターとして利用しています。
本当に癌がうたがわれる場合には、他にやるべき腫瘍マーカーがありますので、ご安心下さい。
ちなみの本当の癌の場合は、200、300当たり前、500以上や1000などと言う数値もありますので、心配な事はここで曖昧な知識と検査結果だけを報告せずに、きちんと納得いくまで医師と話し合うことです。
ほとんどの方が、医師との?????????が上手に出来なくて、悩んだり、不安になったりされますので、そこは助産師や保健師、又はケースワーカーに頼んでも良いでしょう。ただ民間療法にだけは手を出さないで下さいね。
誤解したまま民間療法などは、反って本来の治療と検査の結果と方針を誤らせます。早期に診断が付いて、適切な治療を受ければ問題はないと思われます。
ちょっとキツイ物言いですが、ご心配も理解できますし、どう言えばあなたのような患者さんにご理解を頂けるのか?医師としては腕の見せ所だと思われます。信頼できなければ、別の病院、「大学病院」などに紹介状をもらってセカンドオピニオンを受ける事も考えて下さい。