母が腸癌と肝臓癌に侵されました。医者の話によると「ビリルビン」の数値が手術できる値の3を超えて6になってしまってるため、今の日本の医療では手術できない、と言われてしまいました。
この数値をなんとか下げる方法はないでしょうか?癌医療について専門の病院などをご存知の方がいらっしゃったら教えてください。お願いします。
さん
ビリルビンの数値とは、黄疸のひどさを図る数値なので、直接的に、ビリルビンが下がれば手術ができるというものではありません。お医者様の説明が少し不足しているようですね。
そのほかの検査結果を知っているわけではないので、あくまでも参考程度に読んでほしいのですが、
ビリルビンの数値が高い = 黄疸症状がひどくなっている = 黄疸を起こす問題が体内で起きている と考えてください。
どんな問題が考えられるか、というと あくまで一例ですが、
肝細胞の状態が非常に悪く、ビリルビンをたんぱく質と合成できなくなっている。
= 手術で回復が期待できる範疇を超えるほど 悪化している可能性がある
ビリルビンをうまく胆汁に排出できなくなっている
= 癌の浸潤などが原因で、胆道が詰まってしまっている。
(浸潤の位置、度合いで、手術がそもそも不可能である場合もまれにある)
そこで、普通は画像診断などの総合的な診断結果をかんがみて、癌のステージを算出し、
そのステージによって、術後の生存率や、ライフオブクオリティを考えて判断します。
癌の場合、セカンドオピニオンは当たり前の文化で、主治医の方も嫌な気は持たないと思われますので、是非、主治医に相談して、あらゆる検査結果、画像、主治医の所見をお借りして、他の専門医(消化器内科、消化器外科など癌専門医)にセカンドオピニオンを依頼すべきです。
癌専門病院として有名なのは、国立がんセンター(
http://www.ncc.go.jp/jp/
)、癌研有明病院(
http://www.jfcr.or.jp/
)などがありますが、その他の病院でももちろんかまいません。専門病院は非常に予約が取りにくくなっていますので、早めに問い合わせしてみましょう。
また、今受診している病院が私立系(私大出身の医師が多い病院)でしたら国立系、国立系の病院でしたら、消化器癌の手術件数の多い私立病院にセカンドオピニオンをお願いすると、より広い視野での判断が得られると思います。
さん
大変ショックですね。
今の状態まで気づかずに進行してしまったのでしょうか。
文面からは大変混乱した様子がうかがい知れます。
がんは体の中をむしばむように広がっていくので
早い内ならその部分を含めて切り取ってしまえば
治ります。
治る、というのは語弊があって
たとえば腕に重大な損傷を受けて
出血が止まらない場合、腕を切断して命を優先しますよね。
がんの治療も似たところがあって
がんを切り取るために、健常な部分も含めて切り取らねばなりません。
体の一部を捨てて、命を優先するのです。
お母様のがんは取りきれる範囲を飛び越えて
広がっているため、治すような手術ができないと言われたのです。
がんを取りきってしまうと命をつなぐことができないのです。
がんの場合は《がんと共に生きる》という方法もあります。
抗癌剤や、疼痛管理をしながら
よりよき時間を少しでも長く保とうとする方法です。
もちろん終わりのある戦いではありますが、
根治(完全に治すこと)や手術にこだわっていては
進めないと思います。
宜しくご検討ください。