マンモグラフィーとエコーについて
乳がん検診で、よく「マンモグラフィー」「エコー(超音波)」の
どちらかを選択して下さい、というのがありますが、
どちらの方が正確ですか?
ちなみに、どちらも受けたことがあります。
マンモグラフィーを受けた時「石灰化したものがあり、要経過観察」と
言われました。
それから2年ほど経ち、初めてエコーを受けた時
「腫瘍のようなものが見られる」と言われました。
その当時、海外で受診したので帰国してから精密検査を、と
思っていましたが、帰国が決まり、日本でまた主婦検診を受けることと
なったため、どちらの検査を受けた方がいいのか、迷っています。
詳しい方のアドバイスをお待ちしています。
さん
どちらも乳がんの検査法として欠かせない検査で、正確性(つまり検出感度といいます)の単純な比較はできません。マンモグラフィはがんによる微細石灰化の検出と診断に威力があります。しかし、若年者に多い高濃度乳腺では石灰化や腫瘤の写り自体が隠されてしまい、判定不能なことがあります。一方、エコーは癌の微細石灰化はあまり診断できませんが、高濃度乳腺の方でも小さな腫瘤が検出できますし、専門医であればこれのみでほぼ診断がつきます。まったくの検診でどちらか一方選ぶなら、40歳以上はマンモグラフィ、40歳以下はエコーというのが一応の目安ですが、乳腺のタイプがどちらの検査法が適しているかその人によります。
ご質問のようなケースは、すでに病変があるのはわかっているのですから、石灰化はマンモグラフィで変化を見るしかないし、腫瘍の判断そのものはエコーで診断することになり、両方受けて判断するのが正しいと思います。
検診というスクリーニング、主婦検診などではなく、少なくとも今回は精密検査を乳腺外科や乳腺専門外来で受けるべきでしょう。