TJ療法とはどういう治療法なのですか?
すこし遠い親戚の叔母が腹腔に癌があるとのことで、その説明を又聞きで受けたのですが、そのなかに「TJ療法」という言葉があり、それがどういうものか全くわかりません。
検索してみたのですが、専門的な文章が多くよくわかりませんでした。
ある特定の抗がん剤を使用する治療法という意味でしょうか?
それとも手術と併用するなどして補助的に行う治療法なのでしょうか?
さん
医療関係者です。わかりやすく説明します。(最後に「付け加え」を書きます)
「腹腔に癌がある」とのことですが「卵巣癌」だと思われます。
ひと口に「がん」と言いますが色々な「がん(乳がん、胃がん、肺癌、悪性脳腫瘍、白血病等々)」があります。
それと同様に色々な「抗がん剤」があります。特定のがんには特定の抗がん剤を使います。(「胃がん」に「乳がん」の薬を使っても効果はありませんから)
TJ療法とは特に「卵巣癌」の治療に効果があるやり方です。
2つの異なった種類の抗がん剤(パラプラチン、パクリタキセル)を使う治療法で「卵巣癌」治療の方法です。最初からこの方法を取る場合と手術と併用する場合があります。
「腹腔に癌がある」とのことですが「卵巣だけに留まっている癌(卵巣は腹腔内にありますので…)」なのか「腹腔全体に拡がっている癌」なのかがわかりませんが、「卵巣だけに留まっている癌」の場合は進行の度合いや患者さんの年齢や体力を考慮して手術可能と判断すれば手術し、その後にTJ療法を行うこともあります。
「腹腔全体に拡がっている癌」の場合には手術せずにTJ療法を行います。
【付け加え】
「がん」と「癌」は発音は一緒ですが、厳密に言えば違いますので私は使い分けをしています。
「がん」とは「癌」「肉腫」その他の「悪性新生物」を総称したものです。「癌」は「がん」に含まれると言った方がいいかと思います。
「悪性脳腫瘍」とは言っても「脳癌」とは言いません。
また「血液がん」の一つが白血病であり、ひと口に白血病と言っても実に多くの種類があります。(「血液がん」には白血病の他にリンパ腫、骨髄異形成症候群等があります。