コーヒーが癌のリスクを減らすというような事をききました。
私は紅茶はよく飲みますが、コーヒーはあまり飲みません。
コーヒーと紅茶ってそんなに違う飲み物なのでしょうか。
コーヒーの効能について教えてください。
さん
コーヒーががんを抑制する仕組はまだ全く判っていません。ただ、厚労省が行った大規模な追跡調査の結果、コーヒーをよく飲む人とそうでない人とでは有意な差があることが判明しました。
おそらくコーヒーに含まれている抗酸化物質であるクロロゲン酸類が関与しているであろうと予想はされているようですが、第三者が追認可能な成果はまだ上がっていないようです。
また下記URIの文章を読めば明白ですが、それぞれのがんに対する抑制効果は同じではなさそうです。特に肝がんに付いての文章は必読で、肝炎ウイルスを持たない人には差が出ないようです。
肝がん
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/24/coffee_liver.html
大腸がん
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/52/coffee_colon.html
膵がん
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/56/tea_pancreas.html
子宮体がん
http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/79/coffee_endometrial.html
紅茶に含まれている抗酸化物質とコーヒーのそれとは違いますが、紅茶に含まれる抗酸化物質を摂取することはできるでしょう。但し、ミルクを入れると抗酸化物質のひとつをうまく摂取できなくなります。ミルクに含まれるカゼインは、紅茶に含まれるカテキンの吸収を阻害するようです。
紅茶は発酵させて作りますが、この発酵の過程でカテキンが大量に消費されてしまいます(新たにテアフラビンを生成)。元々カテキンが減少している紅茶にミルクを入れてしまうと、更にカテキンの吸収率が下がってしまうようです。
最後に。コーヒーも紅茶も薬ではなく単なる嗜好品ですから、過度の期待は禁物です。